column

ECサイトに必要なSEO対策とは?集客力を高める方法を徹底解説

ECサイトのSEO対策は必要なのでしょうか?オンラインでの買い物が日常的になる中、自社の商品やサービスを消費者に届けるためには、SEO対策が欠かせません。

本記事では、以下の点を中心にご紹介します。

  • ECサイトでSEO対策が必要な理由
  • ECサイトのSEOに有効な手法
  • SEOを意識した記事の作り方

ECサイトのSEO対策について理解し、集客力を高めるために役立つ情報をお届けします。ぜひ最後までお読みください。

以下の記事では、SEO対策を行う際に用いる様々なツールについて説明しています。ぜひご覧ください
https://owned.co.jp/column/seo-tools/

ECサイトでSEO対策が必要な理由

ECサイトでSEO対策が必要な理由は、検索エンジンを通じて潜在的な顧客を獲得するためです。オンライン上でのショッピングが一般化するにつれ、競合他社との差別化が求められるようになりました。検索エンジンの結果で上位に表示されることで、消費者の目に留まりやすくなり、訪問数や購入率の向上が期待できます。
また、SEO対策は広告費用の削減にも寄与します。リスティング広告などの有料広告に依存せずに、自然検索からの流入を増やすことで、マーケティングコストを効率的に管理できます。さらに、SEOを意識したコンテンツを充実させることは、ユーザー体験の向上にもつながります。

ECサイトのSEOに有効な手法

ECサイトにおけるSEOは、「検索結果で上位を取る」ことだけがゴールではありません。ユーザーが商品にたどり着き、購入というアクションを起こすまでの”導線設計”と“コンテンツ戦略”を一体化させることが鍵となります。
以下の3点を軸に、複合的な施策を講じることで、売上と検索順位の両立が可能になります。

  • キーワード選定 × ページ設計の整合性
  • コンテンツ × ユーザー意図との一致
  • 内部対策 × 導線設計の最適化

ここでは、売上を最大化するための12の具体策を深堀りしてご紹介します。

1. キーワード選定:検索意図 × 競合性の見極めが鍵

SEOにおけるすべての施策は「どんなキーワードを狙うか」から始まります。ECサイトでは特に、「検索意図」と「競合状況」の2軸を重視して選定する必要があります。
キーワード選定を行う際の重要な評価ポイントは、大きく分けて「ユーザーの検索意図」と「競合の強さ」の2つです。
まず、ユーザーの検索意図を正確に把握することが欠かせません。ユーザーがどのような目的で検索しているのかを見極め、キーワードを「Buy(購入したい)」「Do(方法を知りたい)」「Know(情報を知りたい)」「Go(特定の場所やサイトに行きたい)」といった分類で整理することで、意図に即したコンテンツ設計が可能になります。
次に、キーワードの競合性も見逃せません。検索ボリュームの大きいビッグワードは、すでに大手ECサイトや情報サイトによって上位が占められていることが多く、新規参入では上位表示が難しい傾向にあります。そのため、より具体的で検索ボリュームは少ないものの、コンバージョン率の高いロングテールキーワードや、専門性の高いニッチなワードを狙うことが、効果的なSEO戦略につながります。

検索意図のタイプとECでの活用例

クエリタイプ意味     例  コンテンツ活用法
Buy購入を検討している「ドライヤー 安い おすすめ」ランキング記事や比較ページで対策
Do使い方や方法を知りたい「ホットプレート 使い方」How-to記事や活用法コンテンツで訴求
Know情報を調べている「電気ケトル お湯の温度の違い」豆知識や違いを解説した記事でブランド接点を作る
Go特定の商品・店舗を探す「アイリスオーヤマ 炊飯器 楽天」指名検索。ページのインデックス最適化が重要

実践アクション:

  • Amazonや楽天のサジェストから、実際に検索されている複合キーワードを発掘
  • Keywordmapなどのツールで月間検索数・競合性を数値で確認
  • 商品ジャンル × 「安い」「比較」「口コミ」などの購買意欲系ワードを積極的に拾う

2. タイトルタグにキーワードを盛り込む

タイトルはSEOにおいて最重要のHTMLタグ。検索順位に加えて、検索結果ページでのクリック率(CTR)にも直結するため、戦略的な設計が不可欠です。

タイトル設計のポイント

  • メインキーワードは前半に配置(例:「コードレス掃除機」なら先頭付近に)
  • 30文字前後で収める(スマホ検索でも途切れない)
  • 検索意図に対応した修飾語を追加する
分類修飾語例
集客につながる修飾語人気 / 最新 / おすすめ / 安い
購買を後押しする修飾語送料無料 / ○○%オフ / 今だけ / セール中

3. メタディスクリプションの最適化

ディスクリプションは検索順位には直接影響しませんが、検索結果のCTR(クリック率)に強く影響します。適切な内容であれば、流入数を確実に増やせます。

書き方のポイント

  • ユーザーの検索意図に即した説明文を80〜120文字程度で記述
  • タイトルに続く情報補足で、ユーザーを誘導する
  • 行動を促す言葉(例:今すぐ/数量限定/無料)を盛り込む

4. alt属性の設定と画像SEO

ECサイトは画像が豊富なため、画像SEOの対応が検索流入にも売上にも直結します。特にGoogle画像検索からの流入を増やすには、alt属性(代替テキスト)の最適化が欠かせません。

alt属性で意識すること:

  • 画像の内容+キーワード+用途を簡潔に記述

例:

❌「image1.jpg」 → alt=”なし”

✅「掃除機 軽量 コードレス 黒色モデル 2025年最新版」

  • ファイル名・キャプション・画像周辺のテキストにも意味を持たせる

画像SEOのベストプラクティス:

  • alt属性を全画像に設定
  • WebPや軽量フォーマットで高速化
  • サイトのテーマに合った画像のみ使用

5. 構造化データのマークアップ

構造化データを用いると、Googleの検索結果に商品情報がリッチリザルトとして強調表示されるようになります。

構造化データの種類     内容と表示例     SEOメリット
Product価格、在庫、商品名商品情報を目立たせ、CTRを上げる
Review星評価、口コミの数信頼性をアピールできる
BreadcrumbListサイト階層を明示するパンくずリストクローラがサイト構造を理解しやすくなる

活用例:

  • 検索結果で「★4.5(100件)」のような情報を表示
  • 「¥12,800・在庫あり」といった表示で購入意欲を刺激

6. 表示速度(ページスピード)の改善

Googleの「コアウェブバイタル」により、ページスピードはSEO評価の直接的な要素になっています。特にモバイルでの表示速度は重要です。

表示速度が遅い場合、ユーザーの閲覧体験に悪影響を及ぼし、さまざまなデメリットが生じます。まず、ページの読み込みに時間がかかることで、ユーザーは待ちきれずにサイトを離れてしまう可能性が高くなり、結果として離脱率が上昇します。さらに、Googleはページの表示速度を検索順位を決定する要素の一つとして評価しているため、表示速度の遅さが原因で検索順位が下がることも考えられます。加えて、読み込みの遅さによってユーザーの購入意欲が冷めやすくなり、コンバージョン率(CV率)も低下してしまいます。特にスマートフォンユーザーが多い現代では、数秒の遅延が大きな機会損失につながるため、表示速度の改善はECサイトにとって極めて重要な対策といえるでしょう。

主な改善施策:

  • 画像の最適化(WebP形式+Lazy Load)
  • 不要なJavaScriptやCSSの削減
  • キャッシュ制御・Gzip圧縮
  • CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の導入

7. モバイルフレンドリーな設計

スマートフォンでの閲覧に最適化されていないと、モバイル検索で順位が下がるリスクがあります。

主な対応策としては、

  • レスポンシブデザインの導入
  • フォントサイズ・タップ領域をスマホ向けに最適化
  • Google「モバイルフレンドリーテスト」でチェック

などがあげられます。

8. インデックス登録とURLの最適化

ECサイトのSEO対策において、検索エンジンにページを「正しく認識してもらうこと(=インデックス登録)」は大前提です。いくら優れたコンテンツを作成しても、Googleにインデックスされていなければ検索結果に表示されず、訪問者を獲得することはできません。

インデックスの確認は、検索エンジンで site:ドメイン名 を検索することで簡単に行えます。たとえば site:example.com と入力すると、Googleに登録されているページ一覧が表示されます。インデックス漏れがないか定期的に確認しましょう。

URL最適化のポイント:

インデックスされやすく、ユーザーにも検索エンジンにもわかりやすいURL構造を意識することが重要です。

  • 短く、簡潔な構造にすることで可読性が上がり、共有や管理がしやすくなります。
  • 意味のある英単語で構成し、ページ内容がひと目でわかるようにしましょう。
    例:/vacuum/cordless(掃除機 > コードレス)など。
  • 可能であれば狙っているキーワードを含めることで、SEOにも効果的です。

特にECサイトは商品数が多いため、URL設計を初期段階で整えておくと、SEOにも運用にも大きな効果を発揮します。

9. SNSシェアボタンの設置

SNSでの拡散はSEOに直接的な効果はないとされていますが、間接的には被リンク獲得やブランド認知の向上に貢献します。検索順位に影響を与える「他サイトからの被リンク」が自然に得られるきっかけとなるため、シェアされやすい仕組みづくりは非常に重要です。

シェアボタン設置の推奨場所:

  • 記事コンテンツの下部:読み終えたタイミングでの共有を促す
  • 商品ページ:お気に入りの商品をSNSでシェアしやすくする
  • ランキング記事やレビュー系ページ:共感を呼びやすい情報はシェアされやすい

また、シェア後のプレビュー表示(OGP設定)も忘れずに行うことで、クリック率の向上も見込めます。

10. ユーザーに価値あるコンテンツを追加

Googleの検索アルゴリズムは「ユーザーの満足度」を最重視しています。そのため、検索意図に応え、実用的でオリジナリティのあるコンテンツが評価されやすくなっています。

作成すべきコンテンツ例:

  • 商品の使い方や比較解説:
    例:「紙パック掃除機とサイクロン掃除機の違いと選び方」など。
    購入を迷っているユーザーの不安を取り除けます。
  • よくある質問(FAQ)の解説ページ:
    カスタマーサポートで寄せられる問い合わせをもとに記事化することで、検索にも引っかかりやすくなります。
  • 購入前の悩みに応える読み物系記事:
    たとえば「小型炊飯器を選ぶポイント」「夏に最適な通気性の高い寝具」など、シーズンや使用シーンに合わせた訴求も有効です。

これらのコンテンツが充実していることで、ユーザーからの信頼が高まり、SEO評価も上昇しやすくなります。

11. 商品への導線を最適化する

SEOで集客できたとしても、商品購入というゴールにたどり着けなければ成果は上がりません。そこで重要なのが「ユーザーをスムーズに商品購入へ誘導する導線設計」です。

有効な導線施策:

  • 記事内に商品リンクやCTA(Call To Action)ボタンを自然に配置:
    記事の内容に関連した商品を「詳しくはこちら」や「この商品を見る」などのボタンで紹介すると、違和感なく誘導できます。
  • カテゴリページやランキング記事から流入を設計:
    導線が設計されたカテゴリページは、ユーザーが複数の商品を比較しやすく、コンバージョンにもつながります。
  • 比較・レビュー記事→商品詳細ページへの内部リンク:
    複数商品を比較するコンテンツでは、各商品の詳細ページへ適切にリンクを貼ることで購入率を高められます。

ユーザー目線での導線設計は、CV率の向上に直結します。特にスマホでは1クリックで購入できるようなストレスのないUI設計も意識しましょう。

12. オウンドメディアによるコンテンツマーケティング

ECサイトの集客力を安定して高めたい場合、「商品ページだけで勝負する」のでは限界があります。そこで、SEO効果を高めるための手段としてオウンドメディア(自社運営の情報発信メディア)の活用が非常に効果的です。

特徴とメリット:

  • 潜在顧客向けに有益な記事を用意することで、商品を知らないユーザーにもブランドを認知してもらう機会が増えます。結果として、比較検討の候補に入りやすくなります。
  • 専門的なテーマで継続的に発信することで、Googleからの信頼性(ドメイン評価)が向上し、検索順位の底上げにもつながります。
  • 記事から商品ページへ自然にリンクすることで、違和感なく購入につなげる導線がつくれます。レビュー記事や使い方ガイドを通じて購入意欲を高める効果もあります。

オウンドメディアは一朝一夕で効果が出るものではありませんが、長期的に見て「資産」となる集客チャネルです。中長期的なSEO戦略の軸として、ぜひ導入を検討すべき施策です。

ECサイトのSEO対策で注意する点

SEO対策を行う際には、いくつかの注意点があります。

重複コンテンツに注意

重複コンテンツは、検索エンジンからペナルティを受ける原因となります。商品説明を使い回さず、オリジナルな文章を作成しましょう。

販売終了ページの対策を怠らない

販売終了ページを削除するとSEO評価が低下する可能性があります。リダイレクトを設定するか、在庫切れの表示とともに関連商品を案内することが推奨されます。

情報保護のためSSL化をする

SSL化(https)は、SEOだけでなくユーザーの信頼にも影響します。個人情報を扱うECサイトでは必須のセキュリティ対策です。

SEOを意識した記事の作り方

SEOを意識した記事を作成するには、いくつかのプロセスを踏む必要があります。

上位競合サイトを調査

競合サイトのコンテンツやキーワードを分析することで、自社の記事に必要な要素が見えてきます。

構成案(見出し案)作成

読者が読みやすく理解しやすいよう、論理的な構成を事前に作成します。

オリジナルの文章作成

ほかサイトの内容を模倣せず、自社独自の視点で文章を作成します。独自性は検索エンジンに評価されるポイントです。

共起語チェック

ターゲットキーワードに関連する共起語を盛り込むことで、検索エンジンがコンテンツの関連性を理解しやすくなります。

タイトルと見出しの最適化

タイトルや見出しにキーワードを自然に含めることで、SEO効果が高まります。

ディスクリプションの最適化

記事の内容を端的に表現しつつ、検索意図を満たす説明文を作成します。

リライト

公開後も定期的に記事をリライトし、新しい情報を反映させることで検索順位の維持、向上が可能とされています。

ECサイトでもSEOが重要

ここまでECサイトのSEO対策についてお伝えしてきました。記事の要点をまとめると以下のとおりです。

  • ECサイトでSEO対策は、検索エンジン経由での集客力を高めるために欠かせない
  • 有効な手法として、キーワード選び、タイトルやディスクリプションの最適化、ページ速度改善、モバイル対応、コンテンツの充実が重要である
  • SEOを意識した記事を作成する際は、競合調査、構成案作成、オリジナル文章作成、タイトルや見出しの最適化を行い、定期的なリライトで効果を維持する必要がある

SEO対策は一度きりの作業ではなく、継続的な取り組みが求められます。ユーザーに価値を提供するコンテンツ作りを心がけ、集客力の向上を目指しましょう。これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。。

コラム一覧に戻る